自由英作文から逃げられない時代

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安楽死・尊厳死について~受験生ならどう考える? これは長文だよ!

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安楽死を認めるべきかどうかというテーマで、すでに一橋大学で出題されたことがあります。さらに医学部受験者は、「面接で聞かれる前提」で意見をまとめておく必要があります。
 
 
設問・質問に、「あなたの考えを自由に述べなさい」なんて書いてあっても、その気になって自由気ままな意見を作ってはいけませんよ!特に医学部面接で「安楽死を選ぶ権利が認められてもよい」だなんて発言すると、医師としての適性に疑義を持たれ、せっかく学科試験で得点できていたとしてもバッサリ落とされます。面接官は、客観的に受験生の話を聞くので、意外なほど冷徹に受験生の性質があらわになってしまいます。軽率な発言をしてしまわないよう注意しよう。
 
 
ちなみに、安楽死尊厳死は同じではありません。
死期を選ぶのに本人の意思にもとづくのが尊厳死
家族などの第三者(という表現でいいのかな?)の意思が反映される余地があるのが安楽死
ガンで苦しんでいる老犬を、苦痛から救ってやるのに飼い主がしてあげられそうなことの一つは、安楽死であって「犬の尊厳死」ではないですね。

 

 


日本では安楽死は認められていません。尊厳死もいまだ認められていません。ただ尊厳死は、「終活」が静かに広がりつつある日本で、患者本人の意思が示されていれば(当然、本人の意識が明確になっていることが必要。周囲のコトバにのせられて「うん、うん」の状態では本人の意思表示とはみなされません)、苦痛を伴う延命治療を望まないという選択肢を認めようという機運が生じているようです。
 
だとしても!
大学受験においては、「安楽死尊厳死も、まだ十分に適切な選択肢(likely alternatives)として考えるべきではない!」と振り切りましょう。医学部受験生であってもなくても、安楽死尊厳死を認めることはヒトの死を積極的に認めることになってしまいます。それはダメ!・・・いろいろ思うことあるでしょうが、ダメ!
 
まず「安楽死尊厳死を安易に認めてはいけない」と自分の立ち位置を明確に述べたら、具体的な陳述をどんどん展開していきましょう。英作文の論理展開は、大きなことより小さなことを、しかも極端といえるほど明快なストーリーを作るのが肝です。
 
では、安楽死尊厳死を安易に認めてはいけない、その理由はなんでしょうか。
 
 
 
それはシンプルに、患者側になるであろう一般の人々(わたしたち)の間に、死について考える機会が十分にないからでしょう。つまり「認めるべきか・認めるべきでないのか」の問いを突き付けられても即座の答えを出すのが難しいのです。ここは現在完了時制で、We, people who will be patients, have not had enough opportunities to think deply about death. と書けそうです。そして It is difficult to make an instant answer to the question "we should /should not accept euthanasia and death with dignity." と続けることができます。
 
 
 
さあ次はいよいよ具体例を作ります。もし患者が長期間にわたって病気で苦しんでいるなら、治療を受けながら自分の死についてじっくり深く考える時間をもつことは可能かもしれない(If a patiend suffers from a chronic illness for a long time, he can probably have time to think about his own death. )がしかし、つねに冷静な、人を納得させられる結論を出せるとは限らない(he doesn't always reach a calm and satisfying conclusion. )。長大英作文でなければこのまま次の展開に移ってもよいのですが、一橋大学での出題のように100語以上のエッセイを要求されるなら、この後に典型例としてがん患者が自分の人生をどのようにがんと共生して過ごすかや、残された人生の時間をどう過ごすか考える実際を描き、膨らませた方がよいでしょう。
 
 
 
 
そしてすべての患者に、死について考える時間があるわけではありません( Not all patiens can have enough time to think of death. )交通事故などで自分の意思を明確にできない( cannot make himself clearly understood )状態におちいる患者もいるでしょう。そうした患者が生じるのは避けられない( it is inevitable to cause an incident which will produce such patients. )。ゆえに「安楽死尊厳死を認めるべきか・認めるべきでないか」の問いに対する単一の答えを導き出すことはほぼ不可能である( it is almost impossible to make a single answer to this question. )。世の中の人々が安楽死尊厳死について議論しなんらかの合意に達するにはもっと長い時間がかかるだろう( it will take much longer for people in the world to discuss euthanasia and death with dignity, and to reach agreement to some extent.)。
 
 
 
思うに、安楽死尊厳死を認めることは現時点では、他者によって死ぬことにしかならない。それが医師によってなされようとなされまいと、患者の命を奪うことには賛成できない。
 
 
・・・・・このような流れでいけば、自由英作文でも医学部面接でも、詰まることはないでしょう。終盤部分は、I think that admitting euthanasia and death with dignity just means death by others.  I cannot agree that we will rob patients of their chance to live whether the act is done by doctors or not.  でしょうか。
 
 
今回はとっても長くなってしまいました!いつも以上に読みづらくてすみません!
しかし大学受験は、決して、巷で言われるほど、知識のみでなんとかなる試験ではない・・・ということを知っているからこそ、こうした賛否両論・議論がつづいているトピック(a topic with mixed reviews / a controvertial topic )について皆さんに考えるきっかけを投げかけたかったのです。
 
2017年12月31日。


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