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英文法をモノにするために

前回のエントリーで、大学受験者の英語学習には文法理解が絶対に必要であると書きました。必要性をアピールするだけでは不足なので、今回は「英文法をモノにするにはどうしたらよいのか」の原点について考えてみます。

 

 文法すなわち英文構造理解はとりもなおさずS=主部、V=述部、O=目的語、C=補語、M=修飾部の識別から始まります。おそらく高校生になりたての頃に学校で習う人が多いでしょう。また、実験的な試みを行う学校では教わらなかったという人もいるでしょう。

ところがこれらを「意味わかんねぇ」「〇〇に、なら目的語でいいんだろ←日本語の助詞ルールに寄せて理解しようとするとこういう誤った理解になり、here/there/homeをいつまでも目的語にしか解釈できない病気を発症してしまう)」と甘く甘くみてしまい、その後の大学受験にむけた英語学習で苦労するのです。

 

SVOCMの識別が出来ないということは、英文構造を読み取ることも英文構造をつくることもその上達に早いうちに限界がくることを意味します。

 

英会話においては、途中で言い直したり、主語を変えて話しなおしてもなんら問題はありません。でも、大学受験の場で要求される英文解釈や英作文は、ひとつの答案上に、自分の考えた日本文や英文を採点者に伝えるべく構造体としてのっけないといけない。

 

英会話は複数の文体・表現をほぼ同時にくり出すことができるけれど、書き答案はその複数のアイデアから「自分はこれが適切な解だと思う」というものを定めて、提出しないといけない。

構造体として完全である(満点解答かどうかは別。非文でないことが必要条件。)ためにはSVOCMがそれぞれしかるべき配置にあり機能を果たしている必要があり、それができるようになるために必要なのが英文法の土台なのです。

 

Sになれるのはどんな品詞か?どんな形になっているべきか?

Vが、そのSに対してとるべき形は合っているか?時制・態・数は正確か?

Oは、Vの性質と矛盾なく配されているか?日本語部脳では自動詞/他動詞の区別を意識しないが、英語においては不可欠の区別なので、個別の動詞をしっかり覚えていないとOが要るのか要らないのか判断できなくなってしまう。

Cも、SとVの性質そして動詞によってはOとの関係と矛盾なく用いられているか?

 

これらはすべて、英文をひとつの構造体にするための

パーツ、材料です。意味は、あとからついてきます。

それらの材料の働き・・・もつ力を理解せずにひとつの構造体を作ろうとするのは、設計なしでモノを作ろうとするのと同じです。

たとえば、設計図なしで家をつくる人はいませんね。

構造理解なしで受験英語を得点源にしようとする人は、やはり間違っているのでしょう。

 

むしろ物理が好きな理系の人の方が、英文法を理解し習得するのが早くできる気がするんですけど。

 


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