後編は「高校生に制服は不要」という論を考えてみたいと思います。
私が住んでるところの近くに、全国でも有数の進学校があります。よくあの、雑誌で「難関大学合格者数ランキング」的な特集にも常連で載る高校ですが、この高校、夏の制服がないらしいのです。
「らしい」というのは、もともと職場でこの高校の生徒をしじゅう見かけていましたが、夏だからといって、夏の制服がないからといって、ユルイ・フザケタ恰好をしていないんですね。
「シャツ&短パン」とかありえない。きっちりと、男子は淡色ポロシャツ+制服(ぽい)長ズボン、女子は淡色ポロ(濃紺・黒もある)シャツ+制服(ぽい)スカート。女子のスカートは決してAKBもどきではありません。あの子たちは、自分たちでドレスコードを持つのでしょうね。
賢いな。
えーとじゃあ、論の組み立てですね。
意味なく前フリを入れてたわけじゃないですよ~
「制服は不要」サイドの理由はもう、これしかないのでは?
高校生にもなれば、TPOをわきまえるので、制服を決められなくても、ふさわしい恰好をすることができる
もう他に思いつかないッ!
語数全然足りないッ!いま梅雨だしッ!←無関係
でも大丈夫です。「反例」があるじゃないか!
制服が定められていると生じるであろうデメリット。
挙げていくと・・・
(1)夏に制服が定められていると汗もかくので、
シャツなど余分に買っておく必要があり不経済。
(2)当然、洗濯の手間が増える。
(3)制服として固定されていなくても、節度ある服装
であれば十分である。
(4)同時に、高校生自身が、「制服として決められて
いなくても清潔感ある服装をすることが出来るこ
と」を示し続けることが要求される。
こんな感じかな。余裕で80語超えますね。
さらに元予備校講師らしく進めていくと、
(1)では、「必要がある」needの使い方、そして「不経済」の表現がポイント。
(2)では文修飾の副詞を使えるかどうか、「手間が増える」の表現をどう書くかが
ポイント。
(3)ではIt ~ to…構文を用い、さらに「制服として固定されている」をどう読みかえて
書くか、そして「節度ある」「清潔感」をどんな単語で表現するかがポイント。
(4)もIt ~ to…構文が使える。「~自身」の再帰代名詞を正確に使えるか。「~を示し
続ける」をどう英文にするか。
こうしたところが、勝てる答案づくりの決め手になるでしょう。
・・・そしてこの、ひとつのトピックについて賛成/反対の立場からその根拠や具体例を考えていくというスタイル、中学受験(予定)のお子さんがいらっしゃるご家庭でも試してみたらよいのではないでしょうか。
理由をポツポツと挙げていくのではなく、具体例や反例まで出てくるようになれば、面接や作文での思考トレーニングにつながりそうですもんね。っていうか地頭強化?